おじき木人拳

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14. Sonic Youth / Dirty

世界で1番バンド名が格好いいグループとして(自分の中で)知られるソニック・ユースが、ニルヴァーナのカートにおすすめされたプロデューサー、ブッチ・ヴィグ(とミックスのアンディ・ウォレス)を起用して最もメインストリーム向けを意識して作ったと思われる、1992年リリースの8枚目のアルバム。
どこで購入したかは忘れちゃったけど、CDトレイに絶対自分じゃ買わない保護マットが付いてたのでどこかで中古で購入した模様。

初期のアンダーグラウンドな活動から追いかけていた古参の人たちはこぞってメジャー移籍前の『デイドリーム・ネイション』を最高傑作に挙げて、このアルバムの事を売れ線狙いで丸くなったアルバム、みたいに言うけれど(あと本人たちも今となってはあまり気に入っていないっぽいけど)、自分にとってはいまだにこれが最高の1枚です。
この後の作品にもメジャー以前の作品にも好きなものはいくつかあるけれど、彼らの中で1枚と言ったらやっぱりこれになってしまうんだよな。

当時席巻していたグランジの影響をモロに受けた、分かりやすくハードロック化したアヴァン・ロックって感じだけど、DCのハードコア・バンド、ジ・アンタッチャブルスの『Nic Fit』の唐突なカバーとかCDトレイの下に隠されたグロ写真とか、メジャーなフィールドで変な事をやってやろうという気概に溢れている感じが、なんか若々しくて良いんですよね。

ジャケットのアートワークはこれで名前を知った現代美術家マイク・ケリーの作品。

スケーターが大挙出てくるMVの雰囲気がものすごい90年代前半のあの頃の感じで良い(監督はスパイク・ジョーンズ)
彼ら史上最もポップなのではないかと思う名曲。
世界で1番名前が格好いいバンドの世界で1番格好いいタイトルの曲。なぜかフガジのイアン・マッケイが参加しているけど、メジャー・レーベルの作品でクレジットされてるのはたぶんこれだけなのでは。