12. Moose / …XYZ
ギターをアコースティックに持ち替えたシューゲイザー、などと評されていた、ロンドン出身のロック・バンドMooseが92年にリリースしたデビュー・アルバム。
確か、当時熱心に読んでいた音楽誌『CROSSBEAT』でレビューを読んで興味を持って聴いたのが最初、だったような気がします。
初期のEPが高値で取引されたり、ずっと廃盤だったこのアルバムが2000年代に入ってから再発されたり、幻のシューゲイザー・バンドとしてその後一部好事家の間では再評価されたりしたみたいだけど、実際いわゆるシューゲイザー的な音楽性だったのは初期のEP3枚くらいで、それ以降はこのアルバムみたいなジャングリーなギター・ポップって感じかなと思います(ノイジーなギター・サウンドも使われているけどかなり効果音的)。
最初に聴いた時は、まあ悪くはないなあと思いつつ、めちゃくちゃ気に入ったわけではなかったんだけど、なぜかふとした時に聴き返したくなる事がちょいちょいあり、気付いたらもう30年近くずっと飽きずに聴いている、心の1枚になってしまいました。
リリースされてるものに関しては全音源コンプリートをしようと思っている、数少ないアーティストの1つ(この後に、解散〜再結成を挟んで3枚のアルバムをリリース)だけど、正直このアルバムを超えるものはないかなあとも思ったりします。
そういえば中心人物のK.J. “Moose” McKillopは、近年元Lushや元エラスティカの人たちとインディー・スーパー・バンドを組んで活動してたりします。そっちもまあまあ良いよ。